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クラウド会計の自動仕訳ルールを積極的に使うメリットについて

弊社は会計ソフトとしてクラウド会計と言われるソフトを利用して顧問先のサポートを行っております。

主に使用しているクラウド会計ソフトはfreeeとマネーフォワードという会計ソフトになりますが、どちらのソフトにも「自動仕訳ルール」という経理を楽にする機能が搭載されており、弊社ではその機能を積極的に使っていくことを推奨しております。

そこで今回の記事ではなぜ自動仕訳ルールを積極的に使って経理作業を行った方がいいのか。メリットなどについて説明をしてみようと思います。

クラウド会計の自動仕訳ルールを活用するメリット

クラウド会計の自動仕訳ルールって何?
勘定科目や消費税の区分、摘要などを自動でセットしてくれるテンプレート機能。

自動仕訳ルールを活用する一番のメリットは毎月や毎週、毎日など

定期的に出てくる同じ取引についてあらかじめルールを設定しておくことで次回以降はそのルールにのっとって取引を推測・登録してくれるところにあります。

例えば

  • 毎月の水道代を口座から引き落としされるように設定している場合
  • 毎月の電気代を口座から引き落としされるように設定している場合
  • 毎月定額のコピー機・複合機の支払いが口座から引落される場合
  • 事務所の家賃が毎月口座から引落される場合
  • 仕事で使っている各種サービスの利用代が口座から引落される場合
  • 毎月決まった日に銀行に対して借入金の返済が口座から引落されている場合
  • 毎月同じ取引先から売上代金の入金が通帳に振り込まれてくる場合
  • 取引先に支払いをした際に振込手数料が差し引かれる場合
  • 毎月のインターネットバンキングの利用料が口座から引落されている場合
  • ETCの利用代金がクレジットカードで支払われる場合
  • etc.

こういった取引は個人事業主・法人の形態を問わず、事業をしている多くの人に該当することと思いますが、自動仕訳ルールはこれらの取引についてあらかじめ、

  • こういった取引がされたら
  • こういう風に取引が行われたことだから、こういう仕訳を作成してね

取引のテンプレートを登録しておくことで該当の取引が行われた時のその取引テンプレートを推測して呼び出してくれる機能になります。

具体的には通帳の摘要欄に「スイドウダイ ナガサキケン」と記載されている支払いの取引が発生した場合に、

それは「長崎県上下水道局に対して、水道代を支払った取引」なのよ。

だからこんな感じの仕訳を推測してね↓

水道光熱費 / 普通預金  1,900円 水道代 長崎県上下水道局

と、取引のテンプレートを登録するイメージです。

通帳の取引以外、例えばクレジットカードの取引でも同様のことが可能です。

上でも述べましたがETCの利用料金をクレジットカードで支払いを行っている場合なども同様に取引を推測することが可能です。

こういった取引のテンプレートを登録することで

  • 勘定科目
  • 摘要
  • 消費税区分

といった項目について間違って登録したり、入力するデータの「揺れ」をなくすことができます。

データの「揺れ」とはたとえば、上記の水道代の支払いをした際に

「水道代」と摘要にメモすべきところを、「事務所水道代」としてメモしてしまったり、「スイドウダイ」とカタカナでメモしてしまったりといった具合に、間違ってはいないけどデータに統一性がもたされていない状態をいいます。

データに統一性がないと、データの検索をする際にうまく検索ができなかったり、決算の際のチェック作業のときに効率がおちてしまうので、統一性があったほうがよいです。

自動仕訳ルールを活用することで、登録の間違いやデータの揺れがなくなり、毎回テンプレート通りの取引が推測・登録することができるので作成する帳簿の精度が向上します。

自動仕訳ルールを利用しないと例えば「スイドウダイ」という取引が出てきた時に、どういう勘定科目でどういう摘要のメモをしていたのか、過去の取引を参照したりしてデータを登録する必要があります。

過去のデータを参照するのは手間がかかりますし、過去のデータを参照しないで、「多分こうだろう。」といった予想のもと手動でデータを登録すると過去の登録状況とは違う形でデータ登録されてしまって統一性が失われる可能性が出てきてしまいます。

一つの取引から複数の取引を作成してくれる。

自動仕訳ルールのもう一つのメリットに「一つの取引を分解して二つ以上の取引に取引を作り直してくれる機能」があります。

具体的には

  • 銀行の借入金で元金均等支払いで借入金を返済している場合
  • 税理士報酬等毎月の顧問料を支払う際に源泉所得税が差し引かれている場合
  • 不動産の賃貸業をされている場合で代金収納代行会社から入居者全員分の家賃が振り込まれる場合

などに威力を発揮する機能になります。

銀行の借入を返済する際に、元金均等(例えば返済の元本5万円プラス利息を毎月支払う)といったケースで借入の返済をしていることがあると思います。

こういった場合には返済をした際には5万円プラス利息(例えば5万2千円)が銀行口座から引き落としされる形になりますが、自動仕訳ルールを活用することでこの5万2千円という一つの取引、

  • 元本の返済5万円という取引
  • 利息の支払2000円という取引

に分解して取引を作成することができます。

従来の会計ソフトであれば借入金の返済をした際には取引をこういった形で、取引を二つに分解した上で取引の登録をする必要がありました。

が、自動仕訳ルールを利用することで自動で取引を分解してくれるので取引を正しく登録することができ(る可能性が高まり)ます。

クラウド会計が登場するまではこういった取引を正しく登録するには多少の簿記の知識などが必要になっていたのですが、自動仕訳ルールをきちんと設定してあげることで簿記の知識を必要とせずに取引の登録をすることも可能になってきています。(※正しく登録されているかのチェックは必ず必要になります)

まとめ

クラウド会計を利用して日々の経理を行っている場合には自動仕訳ルールを積極的に活用して行った方がいいと考える理由を記事にしました。

この便利な自動仕訳ルールですが「きちんと・適切に・正しく設定する」ことが前提になってきます。

曖昧なルールや間違ったルールで自動仕訳ルールを作成してしまうと間違った帳簿を作ってしまうことにもなりますので、自分で適切にルールを設定できるのか不安な場合にはクラウド会計の操作運用に慣れている税理士事務所のサポートを受けるなどして適切にルールを設定して経理の負担の軽減を図っていただければと思います。

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